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Vol.2 開業65年 土坂眼科のあゆみ

今年の12月26日の診療をもって、前院長であります土坂医師が引退することとなりました。今回は土坂眼科65年間のあゆみをご紹介したいと思います。

当院は1959年に祖父が開院し、今年で開業65年を迎えます。今や自由が丘と言えば、スイーツや雑貨店、お洒落なカフェが並ぶおしゃれな街の代表ですが、当院が開業した1959年は、自由が丘駅が木造から現在の2階建てに改装された丁度その年で、駅前広場は柳がぐるりと囲み、雨の日は水たまりに板を渡して皆が歩く、情緒あふれる風景であったそうです。

 

自由が丘の街が移り行くなか、当院はといえば1994年に父が2代目院長となりそれから40年間に渡りほぼ変わらぬ診療を続けてきました。 “最小限の負担で最良の医療”をモットーに馴染みの患者様が家族や知り合いを連れてきてくださる、居心地の良いクリニックであったと聞いています。

 

上の写真は建て替える前の当院ですが、一本松と緑の垣根に囲まれたクリニックは、自由が丘の街の中ではあまりにもひっそりとしていて、気づかれない方も多かったのではないでしょうか?当時学生であった私としても、毎日待合室を覗き込みながら、奥の扉から2階の自宅へ帰っていた思い出がよみがえります。私の医者への原点だったかもしれません。そのクリニックも老朽化のため7年前に建て替えました。そして、2年前には私が3代目院長となり、父が専門としてきた緑内障診療をベースに、日帰り手術を始めました。これまでは大きな病院に行かなくてはできなかった白内障手術や緑内障手術などの日帰り手術は、医療機器の発展や医学の進化により今やクリニックでも安全に行える時代になっています。

折しも、今年は自由が丘駅前開発で駅前にあった多くの店が移転や閉店し、自由が丘の風景が大きく変わろうとしている年です。自由ケ丘の街とともに当院もひとつの区切りを迎えたように感じます。

来年からは、東京医療センターにおいて、私と共に診療にあたっておりました藤井祥太先生を木曜日の診療に迎え、新たな体制でスタートすることになりました。藤井先生は慶應義塾大学病院や成育医療センター、理化学研究所などで角膜疾患や白内障などの前眼疾患の治療と研究で研鑽を積まれ、現在は東京医療センターで前眼部疾患の責任者として手術や診療をされています。自由が丘にて、これまで65年間に渡り築いてきた信頼と実績を大切に、時代のニーズに合わせた診療をこれからも行っていきたいと思います。

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